「見える魚ほど釣れにくい」とはよく言ったものです。

魚の視力って0.13ほど(魚種にもよりますが)という話を聞いたこともあります。
最も視力が高い魚はカツオらしく、0.4以上の視力があるそうです。

魚からも人間が見えているの??

実際に、見える魚は釣れにくいというのは多くの釣り人が体感していて、否定する要素はありません。

 

どうにかあの見えている魚を捕まえたいと思ったことは誰でもあるでしょう。

今回は、深くないところで見える魚を一網打尽できる「投げ網」の魅力についてまとめてみました。

 

投げ網とは

投げ網と表記しましたが、実際は投網(とあみ)と呼ばれます。

船の上や岸辺から魚にめがけて投げ入れ、一気に捕まえる網です。

画像:Pixabayさん

アユなど川魚の漁法に用いられることが多いですが、海でも深くなければ使用することが可能です。

もちろん、投網さえあれば、エサやそのほかの道具は必要なく、古くから世界各地の至る文化で用いられた漁法
現在も投網によって生計を立てている漁師はたくさんいます。

 

 

投網は作れる?どのような構造なのか

最初に結果から申し上げますが、投網は作るのは難しいでしょう。

 

投網は、網の端っこに重りがついています。

網自体は円のように丸っこくなっているのですが、網の端っこに重りがついているため広げるようにして投げて網全体を沈め、魚を捕獲します。

そのため、網と重りがしっかりとくっついていなくてはなりません。

 

網の素材も切れないものでなくてはいけませんし、作るよりも投げ網を購入した方が早いでしょう。

ネットでも販売されていますが、1万円以内で購入できますので、作るのは諦めた方が良いですね。

 

 

投網を楽しむ

釣りはある程度の狙いを付けた魚だけしか獲ることはできませんが、投網はいろんな魚種がとれるという楽しみがあります。

ただ、問題点として、釣りと比べて魚自体に傷がつきやすくて、観賞用に捕獲するのはあまり向いていないかも。

 

それと、日本国内ではほとんどの河川で船を使用しての投網の使用は禁じられています

あまりにたくさんの魚が獲れるため、乱獲に繋がるからです。

あと、国的に保護されているような希少な生物が獲れたりするのも問題ですね。

 

しかし、地方自治体ホームページなどを見てみると、例えば大阪府の場合、遊漁者が使用できる漁具の欄には投網が書かれています。

これは、船釣り出ない場合に限ることです。

つまり、ショア(陸)からの投網であればある程度は許可されています

トローリングなどの引き縄釣りはダメだったり、投網と似た漁具でも禁止されたものはありますが・・・

 

つまりは、魚釣りをしてよいような場所であれば、投げ網は大丈夫ということなんですね。

もちろん、漁業権の範囲内で認められた種類の魚しか獲ってはいけませんので、禁止された生き物が掛かっていた場合は即リリースが原則となります。

 

いずれにせよ、投げ網をする場合は、都道府県のホームページやその自治体のホームページなどを確認した方が良さそうです。

ホームページ上に記載を確認できない場合は、直接役所にお問い合わせしてみても良いでしょう。

安全に楽しく投網を楽しむために、しっかりとルールは守りましょう。

 

 

投網のコツ

投げ網は、綺麗に大きく円を描くように広げて投げるのがミソ。

しかしそれが難しいのです。

でも、誰でも練習すれば綺麗に投げることができます

 

コツはいくつかありますが、最もオーソドックスな投げ方を説明します。

・投げ網が飛んでいかないように手元に紐があるので、それを腕に巻きます。

・どの位置でもいいので膝に網をかけるように(重りの部分を下にして)、膝の上でまとめていきます。

・ここまでできたら魚が集まるまで待ちましょう。あとは投げ入れるだけの状態にしておきます。

・投げるコツは、まず、膝にまとめた投網の端っこを片方の手で持ってください。

・膝にかけているまとめた投網はもう片方の手に。(結構重たいです。)

・最初に持っている端っこを投げ、残りのまとまった方が円を描くように解き放つ感じで投げます。

・円を描くように網の端っこが着水すれば、成功。縦か横に広がるように投げられれば失敗。

重りが底まで沈んだら、引き上げましょう

アユ漁などをしている人を見ると勉強になるかもしれません。
慣れてくれば、投げ網の範囲が凄く広がります。

 

 

投げ網で狙える魚

アユ漁などではかなり使われる漁法で、川魚は何でも狙えます。

海の魚も浅瀬にいる魚は何でも獲れますが、ただ、砂や岩場に隠れる魚はなかなか獲れないとのこと。

 

情報として挙がっているこれまでに海で行った投網で獲れた魚を列挙してみます。

スズキ、メバル、太刀魚、キス、ボラ、コチ、アジ、ウナギ、サメ、エイ、石鯛、イワシ、サヨリ、タコ、イカ、エビ、グレ、カレイなど…

 

とにかく陸から釣れる魚はほとんど獲れると言っても過言ではありません。

 

投網の注意点

●周りに釣り人がいないか、注意してください。
釣り人にとっては投げ網は本当に迷惑です。

 

●投げた底が砂地になっている場所が好ましいです。
投網は、上から魚の逃げ場をなくして、下からすくい出す感じなのですが、海底が平たんになっていない岩場などは、網が確実に引っかかります。

 

●投げ網が海底まで届かない場所では意味がありません。
深さなどは予めチェックが必要ですね。

 

●最後に禁止された場所での投げ網はいけません。
漁業権などを意識して、その場所で投げてもいいのかどうかを自治体や漁協などに問い合わせましょう。

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