日本の伝統的な食べ物でもあるウナギ。

かつてウナギの世界の消費量は日本がダントツでトップだったのですが、現在は中国が世界一の消費国になっています。
いまや日本ではウナギは高級食材ということもあり、簡単に食べられるものではありません。

今回はウナギの生態なども踏まえ、ウナギの釣る方法や捕獲する方法などをまとめてみました。

 

 

ウナギの種類

日本に分布しているほとんどのウナギはニホンウナギという種類に属しています。

世界にはヨーロッパウナギやオオウナギ、アメリカウナギなどの種類が全部で19種ほど存在しているそうですよ。

実は、電気を発生させることで有名な電気ウナギや、田んぼや沼などに生息するタウナギなどは、ニホンウナギなどのウナギとは別の種類となり、ウナギ科に属する種類は少ないです。

 

タウナギは、日本でも食べる地域はありますけど、臭みが強いことからほとんど食用として流通していません。

東南アジアなどでは美味しい食材として重宝されている地域もあるそうです。

 

 

日本で養殖されたウナギはニホンウナギです。

養鰻(ようまん)と呼ばれるウナギの養殖ですが、1973年に国内で初めて人工ふ化に成功しているものの、養鰻のほとんどがシラスウナギ(鰻の稚魚)を捕獲して育てる養殖法となります。

人工ふ化しても成魚どころか稚魚と呼ばれるまでに育つ技術は、未だ確立していないのです。

厳密に言えば成魚に育つまでの技術は確立していますが、設備投資や飼料代、光熱費などに見合った採算のとれる養殖技術は確立していないそうです。

 

一方、比較的安価な中国産のウナギですが、これはヨーロッパウナギの稚魚を中国で養殖させた中国産ウナギということになります。

 

中国が世界一の消費大国になっている昨今、ウナギの希少性はより上がり、絶滅危惧として世界的に問題になっています。

 

シラスウナギ(鰻の幼魚)の捕獲は禁止

エルニーニョ現象などの環境の変化、河川のダムや岸辺のコンクリート化などウナギにとって過酷な環境になったこと、そしてシラスウナギの乱獲・・・

 

前述のようにウナギは非常に数を減らしていて、絶滅危惧が叫ばれている時代になりました。

 

EUではヨーロッパウナギの幼魚を輸出規制するなど様々な対策を施していますが、日本でもシラスウナギの乱獲を防ぐために基本的にシラスウナギの捕獲を禁止しています。

 

日本においてもシラスウナギの漁には各都道府県の知事の許可が必要です。

許可を持っていても短く定められた指定期間以外は禁じられています

 

ウナギの成魚を釣ったり捕獲するのは良しとされているのですが、自然からウナギがこれ以上減少することのないよう、シラスウナギの捕獲はほぼ全面的に禁止されているのです。

 

ちなみに、シラスウナギの漁は河口付近で光によって集魚して網などですくう漁法です。

地域によっては指定期間に夜間、河口付近で光をともしている人たちがいますが、シラス漁でしょうね。

 

 

 

ウナギの釣り方・捕獲方法

ウナギはなかなか狙って釣れる魚ではありません。

ウナギを釣る上で一番重要なのは、ポイントということになります。

 

ウナギのよくいるポイント

要はそこにウナギがいるのかどうか。

でも、広い海を探してもなかなかウナギが集まるような場所は見つけることは不可能でしょう。

それでは、川ではどうか?

川においてもウナギが集まるようなポイントは見つけるのは困難です。

 

一番ウナギがいそうなポイントですが、浜辺などに用水路や小さな川から流れ込む池溜まりなどがあればかなりベスト。

 

ウナギは海から川に遡上する際に、大きな川に遡上すれば良いのですが、誤って浜辺にあるような小さな川に遡上することがあります。

その小さな川が用水路などの池溜まりを形成していれば、そこから先に遡上することができず、その池溜まりに留まることがあります。

 

えてして、その池溜まりには用水路などから小さなカニや小魚などが流れ込み、ウナギにとって食べ物には困ることはありません。

ウナギは快適な池溜まりに生息し、次々と数を増やしていきます。

 

浜辺を散策し、用水路や小さな川が流れ込む池溜まりがあれば、そこにはウナギがたくさんいる可能性があるので、軽くキャストしてみるといいでしょう。

 

 

ウナギ釣りの仕掛け・餌

ウナギ釣りは仕掛けは簡単です。

 

ロッドはある程度の強さがあれば竹竿でも構いません。
リールもほとんど不要と言っても良いでしょう。

 

オモリは5号~15号で、こちらもポイントの流れにもよりますが、「沈んで動かなければOK」といったところでしょうか。

 

ハリスは4号~10号くらいがいいかもしれません。

ウナギはそこまで口が大きくありませんから、10号以上になるとフッキングしない可能性があるので、大きすぎないように注意してください。

 

エサに関しては、もう何でもOKです

ウナギは肉食性の魚で、基本的には匂いに反応して捕食します

 

 

魚の切り身、ソーセージ、ハム、かまぼこ・・・

たんぱく質になりそうなものなら何でも良いです。

もちろん、ミミズなどでもいいし、日中に狙うのであればワームでも釣ることができます。

 

 

 

釣り方も簡単です。

エサに喰らいついたら、ほとんどの場合で丸飲みしますから、特にフッキングは必要ありません

夜間に仕掛けて、朝方に引き上げれば掛かっているということもあるので、そういう釣り方もアリでしょう。

動きが激しくないので他の魚みたいに引きを楽しむことはできませんが、高級魚がこんなに簡単に釣れれば楽しいはず。

 

 

簡単!ウナギの捕獲方法

ウナギは停滞するとき、岩陰や藻などに身を寄せて隠れます。

ほとんど外から見ることはできません。
それほど何かに隠れていないといけない生き物です。

そのウナギの習性を利用して、筒を使った捕獲方法があります。

直径10㎝~30㎝程度の筒、太いパイプなどでも大丈夫です。

ウナギがいるようなポイントに一晩以上は仕掛けておいて、取り出すときは片方の筒を塞ぎながら(網などで栓をしても良い)ウナギが入っているか見るだけ。

この漁法は、以前から使われている漁法で主にタウナギなどを捕まえる時に使われていました。
現在もカニ漁などで使う筒を使ってウナギをこのような漁法で捕獲する人もいます。

 

エサなどを入れて集魚すれば効果は絶大ですが、ウナギがいるポイントに複数仕掛ければ、捕獲率9割以上はあると思います。

是非、近くにウナギがいそうな場所があれば、チャレンジしてみてくださいね。

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