田舎育ちの方は、近くの河川でカゴや網を仕掛けて小魚を捕まえたことがある人も多いかと思います。
今回は、「カニ網」とか「カニかご」と呼ばれる仕掛けの釣りを楽しむ方法やコツなどをまとめてみました。
カニかごで獲れるカニの種類
カニは世界に5000種類も生息していると言われています。
日本でも重要な食用種として流通していますが、国内で獲れるカニの種類は十数種類程度です。
【北海道などの寒い地域】
タラバガニ、毛ガニ、花咲ガニ、ズワイガニなど
高価な食用として輸入されたりしていますが、北海道などでは上記のカニはカニかごで獲ることができます。
もっとも、漁法としてはカニかごを使うには大きすぎるので、寒い地域で獲れるカニは底引き網などでの漁が盛んです。
【比較的暖かい地域のカニ】
アサヒガニ、上海ガニ、タカアシガニ、アブラガニ、イバラガニなど
タカアシガニなどは大型のカニですが、アサヒガニなどカニかご捕まえることのできるサイズのカニが暖かい海には生息しています。
暖かい地域のカニかごはほとんどが上海ガニがターゲットになることが多いでしょう。
【淡水に生息するカニ】
モクズガニ、イソガニなど
川に生息するモクズガニは、川の毛ガニと呼ばれており身も締まっていて出汁にも使えることから人気があります。
九州などの山間部の川でもモクズガニは獲れて、食料源として重宝されてきました。
カニかごで捕まえることのできるカニは、大型のカニ以外ということになりますが、ズワイガニなどの大型のカニもカニかご漁で一気に捕獲されています。
釣りの延長でカニかごを楽しむには漁業権などの問題もあるので、注意が必要です。
カニ網・カニかごなどの仕掛け
投網のように古くから使われてきた漁法で、主にカニやタコなどを狙う仕掛けです。
河川での仕掛けは、毛ガニやウナギが狙いとなり、日本人が大好きな高級食材ばかり獲れるイメージがありますね。
カニかごは、基本的に入口が狭く、一度入ると対象魚は外に出られない仕組みになっています。
中に狙う魚の好物となる餌を置き、夜行性の魚やタコ、カニは簡単に仕掛けにかかります。
やはり面白い魅力の一つに、仕掛けが簡単であることと、仕掛けを確認しに行く楽しみがありますね。
なので子供に人気がありますが、大人であっても楽しめる釣り方の一つです。
カニ網・カニかごの種類
四角のタイプのものと丸い筒のようなタイプのものがあり、大きさはさまざまです。
狙いはカニですので、1mもあるようなものはほとんど流通しておらず、大きくても幅80㎝ほど。
カニ網の入り口となる部分は網が狭くなって、中に入ったら出られない仕組みになっています。
カゴ自体の重さも大したことがないので、落として危ないとか針に刺さるなどの危険がなく、かなり安全な漁法がカニ網です。
また、中には網の入り口がプラスチック素材の筒みたいになったものもあります。
これは中に向かって"返し"がついているタイプで、ウナギなどが狙えます。
いずれのカニ網の種類でも2000円もしませんので、手軽に楽しむことができますね。
カニ網・カニかごの仕掛けは禁止されているのか
漁業調整規則というものがあり、カニ網漁が禁止されている地域があります。
むしろ、許可されているところの方が少ないのかも。
水産庁のホームページなどを見ると、投網に関する規則は明記されていましたが、カニかごやカニ網の量に関する規則はありませんでした。
詳しくはご自身の都道府県名と「漁業調整規則」で検索すれば出てくると思います。
禁止であっても罪に問われるかどうか難しいらしく、一般的には業務用かレジャー用かの判断になるそうです。
遊漁目的であれば、黙認されるケースがほとんどですので、毎日のようにカニかごで遊ぶのは乱獲などに繋がるため絶対に控えるようにしましょう。
カニ網・カニかごで獲れる魚
名前の通り、蟹が狙いなので各種のカニが獲れます。
北海道などの寒い地域では、ズワイガニやタラバカニ、花咲ガニ、毛ガニなどの高級なカニも獲れますね。
ただ、もちろん、カニ漁が解禁されたところで漁業権がなければダメですが。
各種のカニ以外にもたくさんの種類の魚介類が獲れます。
まずはウナギ。
ウナギは狭いところに入る習性があり、カニかごに工夫をしたら対象魚になります。
希少価値の高い魚なので、入ってたら本当に嬉しいですよね。
ウナギの他にも、アナゴやタコ、ウミウシなどが獲れたケースもたくさんあります。
釣りの対象になるような魚では、カサゴとかコチなどが獲れたという情報もありました。
何が獲れるにしろ、高級食材と言われる魚が多くて、魅力のある漁法であることには間違いないですね。
カニ網漁・カニかご漁の楽しみ方
もっとも楽しいのは人気の釣り場に仕掛けることです。
人気の釣り場はある程度魚が集まる場所であることは間違いなくて、つまりそこにはカニやタコなども小魚を目的に集まります。
そこに仕掛けるといろんな種類の魚が獲れるかもしれないという、仕掛けを確認するときのドキドキはひとしお。
カニと数種類の魚が獲れているということもしばしばあるようです。
また、カニかごは数か所仕掛ける方が良いでしょう。
いくら良質なエサを仕掛けて放置していても何も入っていないことなんて普通です。
魚やタコなどは縄張りもあるし、その近くに仕掛けるためには数か所に設置するのが一番。
ただし、釣り人や漁師、漁協などの邪魔になったりしない場所を意識しましょうね。
もちろん、その場所の漁業調整規則で定められた範囲でお楽しみください。