離島でなければ一部では日本一とも言われる漁場・佐多岬。
ずいぶん前から行ってみたいポイントだったので、2018年11月の3連休を利用して行ってきました。
本土最南端は異国の地のようでしたが、感動と興奮の連続!
釣果と合わせてご覧ください。
佐多岬までが本当に遠い
佐多岬は東京から向かえば、グアムやサイパンよりも時間がかかると言われている僻地。
空港からが特に遠くて、瀬渡しの出向となる朝6時半には到底間に合いません。
というわけで、前日に空港でレンタカーを借りて鹿児島市内に1泊しました。
鹿児島の繁華街である天文館にて鳥刺しやもつ鍋を平らげ、出発の朝3時を待つことに。
結局、ずっと行ってみたかった佐多岬に行けるということもあって全然寝れずに出発。
まずは桜島フェリーに乗船。
車ごと船に乗るのは怖かったですが、すんなりと行けました。金額はたしか1600円くらい。
桜島に降りてから、車で2時間ほど。
途中、爆釣倶楽部のメンバーと合流。
久々の再会も眠たすぎることもあり、抱擁とかは特にナシ。
そして、6時過ぎに佐多岬の田尻港に到着!
11月末ということもあり、南国と言えども朝6時はまだ暗かったのですが、物凄い人の数。
車がずらりと並び、軽く数えても80台以上は来てました。
鹿児島県の最南端なのに、宮崎ナンバーや福岡ナンバー、中には広島ナンバーまで・・・
やはりここには凄腕の釣り師たちが集まるようです。
そんなこんなで、佐多岬までの長い道のりも忘れてしまうほどゾクゾクするのですが、人生初の佐多岬爆釣物語2018のスタートです。
今回の瀬渡し船
佐多岬にはネットでも確認できますが、たくさんの瀬渡し船があります。
・りさ丸
・このみ丸
・鶴丸
・昭栄丸
・ふじ丸
などなど・・・
値段は大人4000円と、どの瀬渡し船も同じ設定のようです。
(違ってたらすみません。そのように釣り人の方から聞きました。)
事前の調査では「りさ丸」さんが評判が高かったのですが、今回は「鶴丸」さんの船を予約!
というのも、鶴丸さん。
釣り人の釣果を凄く気にしてくれるらしく、瀬渡しした後にも数時間後にわざわざ釣果を聞きに来てくれて、釣果が上がってなかったらポイントを移動してくれるというサービスが付いているとのこと!!
ただし、もしかしたら、他の瀬渡し船もそのサービスはあるかも。
というわけで、今回は鶴丸さんで瀬渡しをしてもらいました。
佐多岬は想像以上の地形と波
以前、長崎で瀬渡しで釣りに行ったことがありますが、そことは比べ物になりませんでした。
当日は快晴で、風もまったくないような最高のシチュエーション。
なのに、鹿児島湾(錦江湾)と太平洋、東シナ海がぶつかる場所ですので、波のうねりが半端ないです。
写真ではあまりわからないですけど、全然風は吹いていないのに、波がうねってるんですよねぇ。
これが佐多岬か・・・と息をのんでしまうほどでした。
最初はエギングで遊んでましたが、エギが言うことをきかず、ただただ佐多岬の潮にうっとりしてましたね。
そもそも地形が凄いんです。
どう凄いのか、上手く表現できないんですが、「なんでそんな形になった!?」というような地形ばかり。
さすがに、日本屈指の磯だけはある。
黒潮の激流を直受けする荒磯ばかりで、まさに大自然の中で狩りをするような野生的な場所。
どこの瀬に行っても釣果が出そうな雰囲気でした。
ちなみに、最初は黒瀬というところに瀬渡ししてもらいました。
佐多岬瀬渡し前半戦は黒瀬
最初に瀬渡ししていただいたのは、佐多岬灯台から南東に位置する「黒瀬」。
この日は、大潮ど真ん中の満潮時間が7:30頃、ちょうど下げ3分からのスタートを切ることができます。
ハガツオが回遊している情報を船長さんから予め聞いていた私たちは、ファーストポイントに黒瀬を選んでみました。
竹島や硫黄島、種子島などを対面にして竿を振れる、まさに「日本本土最南端の瀬」ともいえる瀬です。
瀬に飛び降りたと同時に、沖合500~600m先でナブラがあちらこちらでボンボン沸き始めますが、やはりナブラは遠過ぎて射程範囲にならない上に、朝一は時折吹く東側からの強風により悪状況でした。
ファーストリトリーブはシンペンでサラシ撃ちからと決めていましたが、サラシの沸く反対側でヒラスズキを狙おうにも先行者が陣取っている為、やむを得なくジグで水深チェックしつつ、頭の中で戦略を練り直します。
このままナブラがルアーの射程距離範囲内に来るまで待つ選択肢もありましたが、東からの強風を避ける為に西側のメガネ瀬北側まで移動を船長さんにお願いし、移動する事にしました。
後半戦はメガネ瀬(北側のポイント)
メガネ瀬の少し北側にあるポイントに移動してきた時間帯は、大潮満潮の下げがガンガン効いていたので川のような激流が目の前あたり一面を覆います。
険しく壮大な断崖を背にしながら鹿児島錦江湾の水が一気に外洋に流れ出ていくような凄まじい潮の激流に圧倒されつつもタックルを準備していきます。
今回、準備してきたジグは、最大で100gでしたが下げ潮時はボトムをとれる状況ではありません。
干潮前の時間帯になり、磯の先端に移動し足下から10m程沖合にあるブレイク沿いをミノ―でトレースすると、ミノ―をチェイスしてくる青物らしき魚をサイトで確認します。
すぐさま、二投目をキャストするとミノーの背後を「ボコッ」「ボコッ」と音を立てて追ってくる魚が!
その瞬間、バイト!ファイト開始です!
ドラグを鳴らしながら、一方的に持って行かれます。
この時、頭を過るのは数十分前に「ジギング疲れたからシーバスタックルに代えるわ」という仲間との会話。そうです、シーバスタックルでのファイトを余儀なくされました。
ラインブレイク回避のやり取りで磯を移り変わりながら、リールのスプールを抑えながらようやく揚がったのは・・・
巨大メッキ。
本職GTハンターの方からすれば、まだまだのサイズではありますが、嬉しい一本となりました。
この時期の佐多岬のメッキは、かなり脂がのっていて絶品です。
お刺身、漬け、煮つけにして、美味しくいただきました。
今回は、この一本だけになってしまいましたが、その他釣り師の皆さんの釣果では、イシガキダイ・イシダイ・アジ・サバ・メジナ・ブリ・ハガツオ・ヒラスズキなどが揚がったようです。
帰りは鹿児島市内に向かいましたが、佐多岬から鹿児島市内は車で3時間半!
佐多岬のある南大隅町にも宿はありますし、遠方から行く場合は2泊3日ほどがいいかもしれませんね。
ぜひ、みなさんも機会があれば、鹿児島県にある日本本土最南端の釣り場「佐多岬」へ訪れてみてはいかがでしょうか?
黒潮の恩恵をダイレクトに受ける大自然と釣り人を魅了する「何か」が、そこにはあります。