釣り人が「ランカーゲット!」や「ランカークラス」など大きな魚が釣れた際に聞く「ランカー」という用語。

狙う魚ごとにランカーサイズの基準が付けられていますが、多くの釣り人がこのランカーサイズを追い求めて竿を振ります。

近くの釣具屋さんでも、刺身の美味しい居酒屋などでも魚拓を見ることありますよね。
「魚拓サイズ」とも言われるのがランカーサイズで、つまりは魚拓に残しておきたいほど、貴重な大きさの魚ってことです。

では、ランカーサイズってどのくらいの大きさから言うの?

今回は、良く釣れる魚を挙げて、そのランカーサイズの解説をします。
(*このランカーサイズという基準は人や地域によっても違いますが、魚種別にどれくらいの大きさから一般的に位置付けされているかまとめてみました。)

 

各魚種別の一般的なランカーサイズ

ランカークラスの魚は、生存競争の厳しい水棲生物界で5年・・10年・・いやそれ以上の年数を生き延びてきている「強者の魚」であると同時に、人間が仕掛けてきた幾多のトラップをくぐり抜けてきており、危険察知能力に優れた魚でもあります。

それだけ、釣り人にとって非常に価値のある「ランカークラス」は、魚によってそれぞれ異なります。

 

 

シーバス(スズキ)

多くのアングラーが目標にしているシーバスのランカーサイズは「80㎝以上」が基準サイズとなります。

 

この80㎝サイズを超えれば「ランカーシーバス」です。
多くのアングラーが、この「ランカーシーバス」を釣り上げる為、試行錯誤しながら竿を振ります。

 

50㎝程でもかなりの引きを楽しめて、バス釣り愛好家もシーバス狙いをする人が多くいます。
バス釣りと似た奥深さと、魚との駆け引きがシーバス釣りにはあるんですよね。

因みに、60㎝を超えてようやく「スズキ」と呼ばれます

地方にもよりますが、40㎝以下をセイゴ、40㎝~60㎝までをハネと言うそうです。(ハネは関西地方などで呼ばれている呼び名です)

 

 

チヌ

チヌ(黒鯛)のランカーサイズの基準は「50㎝以上」です。

クロダイという名の通り、真鯛と似たサイズ感が魅力でありながら、捕食性は抜群。
河口付近にも姿を現し、何でも食べる魚でありながら人間が見えると釣りづらいです。

 

引きに関しても独特のググッグッという青物とは違うけど強烈な引きを楽しめます。
小さいサイズはワームなどで釣れることが多いですが、ランカーサイズを狙うのならイソガニなどの小さなカニがお勧め。

 

生きた年数が未知数という意味合いで、ランカーチヌは「年なし」と呼ばれます。

 

 

ヒラメ

ヒラメのランカーサイズは「70㎝以上がランカークラスに位置付けされます。

大型のヒラメは、座布団の様に大きいという理由で「座布団ヒラメ」と呼ばれています。

 

高級魚と言われることからもランカーサイズでなくても釣れると嬉しいのがこのヒラメ。
エンガワの刺身は絶品だし、煮つけやフライなど調理法もたくさんあります。

ショアからでもランカーサイズのヒラメは釣れますが、ある程度の深さがなければランカーサイズはなかなか現れませんね。

 

 

タチウオ(太刀魚)

タチウオの測定は指で測ります。
ランカータチウオ(太刀魚)は、指の本数で数えて「指4本以上の太さ」が基準になっています。

指4本の太さにもなる大型タチウオは、「ドラゴンサイズ」と呼ばれており、指2本分の太さであれば「ベルトサイズ」と呼ばれます。

 

太刀魚を狙う釣り人は比較的少ないです。
というのも、長すぎるのと味の部分でも他の青物に比べて劣るから。

しかし、ランカーともいえるドラゴンサイズにもなると、物凄い引き。
引くと言うよりもずっしりと重く、ヒットすると嬉しい対象魚でもありますね。

 

 

アオリイカ

ランカーアオリイカの基準は、体長が基準となるのではなく、重さで「1kg以上」が目安となります。
1kg以上の重さを超えると、「キロオーバー」と呼ばれます。

 

700gを超えるあたりでタモは必須のサイズ。
大きすぎると捌くのすら困難になりますが、ランカーサイズのイカを狙う釣り人はかなり多いです。

アオリイカは水イカとも言われ、みずみずしい味わいが特徴的で非常に美味しい事でも知れらています。

 

ちなみに、春イカと呼ばれる3月~5月に釣れるアオリイカは大きいサイズを狙えて、秋イカと呼ばれる9月~11月に釣れるアオリイカは小ぶりなサイズではありますが数を狙えると言われています。

もちろん、秋イカもランカーサイズは狙えます。

 

 

アジ&メバル

アジとメバルのランカーサイズは、「30㎝以上」が基準となります。

アジとメバルは、30㎝以上のサイズを超えると「尺(しゃく)」と呼ばれます。

 

また、最近では「尺アジ」の事を「ギガアジ」、40㎝超えを「メガアジ」、50㎝超えを「テラアジ」と呼ばれています。

アジはサビキなどファミリーで楽しむ釣り人たちの対象魚にもなりやすく、比較的に簡単に釣れる魚ですが、ランカーサイズとなればすごくうれしいですね。

ただ、季節にもよりますが、ランカーサイズはショアから釣れることは珍しいです。

 

活き造りなど釣りをしたことのない人にも馴染みのある魚で、やはり、靴のサイズよりも大きな30㎝もあるアジなんて、誰が見ても大きいと思いますよね。

 

 

カマス

アジ&メバルと同様に「30㎝以上」が基準になっています。

「尺(しゃく)」で呼ばれます。

 

カマスは春に良く釣れる魚で、エギなどにも興味を示します。
比較的に良く釣れる魚ではありますが、カマスを狙う人は少なく、それでもアジと似た風味があるし、塩焼きなどでも美味しいですので釣れると嬉しいですね。

サバと同じ種類ですが、2メートルにもなる「オニカマス」という種類も存在します。

初めて2mもあるオニカマスを見る人は、カマスの種類とは思わないでしょう。

 

 

ブラックバス(淡水)

バサーの憧れであるランカーバスの基準は、「50㎝以上」となっています。

50㎝超えは「ゴーマル」、60㎝超えとなると「ロクマル」と呼ばれています。

 

ブラックバスは愛好家も多く、ランカーサイズを釣ったらかなり自慢できます。
ただ、ご存知の通り外来種です。
釣った後はリリースしてはいけないという条例が、地域ごとに定められています。

ランカーサイズを釣った際は、魚拓をとったり写真を撮るなどして記録を収めておきたいですね。

 

 

マゴチ

マゴチのランカーサイズの基準は、「60㎝以上」がランカーと呼ばれたり、「70㎝以上」がランカーだと呼ばれたりします。

何故なのか、ランカーサイズの基準が人によって異なり、曖昧なのが「マゴチ」です。

 

小さなサイズのマゴチは河口などでも簡単に釣れますが、ランカーサイズのマゴチはなかなかお目にかかることはありません。

ヒラメなどを狙っていると良く釣れますが、ヒラメもマゴチも高級魚と呼ばれていますので、一度はランカーサイズを釣ってみたいものです。

 

 

ランカーサイズは釣り人の夢!

難攻不落のランカークラスの魚を釣るには「運」だけでなく、しっかりとした理論的な釣り戦略と実践あるのみで、何と言っても「釣りを愛し、釣りを楽しむこと」だといえます。

 

釣り好きなら「ランカー」という夢を追い求めることが、釣りの醍醐味ではないでしょうか。

 

大変な試行錯誤をしながら、何度も苦労して、初めてランカーサイズの魚を釣り上げた時の感動と達成感は、何物にも代えがたいものになること間違いありません

膝が震えて立てないくらいの感動を与えてくれるランカークラスの魚を、ぜひ、目標にしてみてくださいね。

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