サーフ(砂浜)は、投げ釣りやルアーフィッシングなどの重要な釣り場のひとつです。

しかし、ちょっと見ただけでは全くつかみどころがなく、ポイントを絞りにくい難解なフィールドでもあります。

サーフの環境魚が釣れるポイント探しのヒントをまとめてみました。

 

サーフ(砂浜)は遠浅と急深の2タイプ

いわゆるサーフとは、潮の流れによって海から砂が運ばれて堆積した海岸の事ですが、2つのタイプのサーフがあります。

【遠浅の砂浜】

内湾の海岸線で良く見られるのが遠浅の砂浜です。

水深が浅いために、魚のストックも少ないと思われがちですが、比較的波が静かで外敵も少ないことから、シロギスやイシモチといった小型魚の楽園となってる事も多いです。

 

【急深の砂浜】

浅場に群れる小魚を狙っているフィッシュイーターにとって、カケアガリが岸から近い急深の砂浜は絶好の捕食エリアとなります。

潮通しも良好な為、夏から秋のシーズンには回遊魚も岸辺まで接岸してきます。

 

 

サーフの種類と特徴

外海と内湾のどちらに面しているかによって、その特徴が大きく異なってくるのがサーフです。

 

■遠浅サーフ

内湾のサーフは、波が静かで遠浅であることが多く、夏に海水浴場として利用されているのも遠浅海岸です。エリアによっては、干潟の延長線上に砂浜が続いていることも珍しくないです。

このように波静かな遠浅のサーフは、遊泳力のない小魚にとって棲みやすい環境になります

 

 

■急深サーフ

外海側の海岸は、潮通しが良くて砂が溜まりにくい為に岩礁海岸になる傾向があります。逆に考えると、外海で砂浜になっているエリアは、軽量の砂が停留しやすい適度な潮流・地形になっていると推測できるでしょう。

海底のカケアガリが岸に近いのも急深サーフの特徴で様々な魚が集まります

 

 

サーフで魚が付くポイント

投げ釣りなどで人気ターゲットのシロギスやイシモチですが、これらの小型魚はカケアガリをはじめとして、フラットと思えるようなごく小さな砂地の凸凹にも付いていることが多いです。

 

因みにこの地形の変化を釣り用語では「ヨブ」といいますが、投げ釣りでは最も代表的なポイントになります。

 

海底の変化だけでなく、陸上から確認できる海岸線の変化も見逃さないようにしましょう

 

具体的には、ワンド・岬・単独の岩礁・テトラポットといった人工物などで、これらの地形変化は潮の変化をもたらして大量のプランクトンを発生させます。そこにヨコエビなどが豊富ななり、それらを餌とする小魚が多く集まってきます。

 

当然、それらを捕食するヒラメやマゴチといったフィッシュイーターも潜んでいると考えられますので、一見、フラットな砂浜でも食物連鎖の壮大なピラミッドが水面下で形成されています

海底に岩場や海藻などの「根」が点在している砂浜では、カワハギ・アイナメ・アジ・メバル・イカ・タコなど棲息しています。

 

潮通しのいい海岸ではイワシの回遊も多く、それを狙った回遊魚も回遊してきます。
トップではワカシやイナダ、ソウダガツオなど、ミドル~ボトムではサバやカンパチなどに棲み分けられている事が多いです。

 

 

離岸流の見分け方

より効率的にサーフの釣りを楽しむ為には、魚たちが定位するスポットを的確に絞り込むことが重要になります。

そのポイントとなるのが、「離岸流」の存在です。

離岸流というのは、砂浜にダイレクトにぶつかって反転した払い出しの潮の事で、これが発生する場所は海底が溝状に掘りあげられてカケアガリを形成し、魚が身を隠せる絶交の付き場となっています。

 

 

離岸流の見つけ方

離岸流を見つける方法は、なるべく高い所から砂浜の全体を見通し、波の立ち方をチェックするのが基本となります。

 

場所により、波の立ち方に高低差があり、波が高いところは水深が浅く、波が低いところは水深が深くなります。

「薄く潰れた白泡が沖まで伸びてるような場所」こそが、離岸流の核心部分です。

離岸流ができそうな場所は地図でもある程度、把握ができるため、釣りの前にはポイントを押さえておくといいでしょう。

 

 

サーフの釣りポイントを探すためのヒント

【地形の変化】

海岸のでっぱりやワンド、テトラなどの周辺は動きによって水も活性化しやすく、プランクトンや魚も集まりやすいです。

 

【波の変化】

波の高低差は、そのまま海底のカケアガリを表しています、ヨブの存在を教えてくれています。そして、両サイドに高い波が立ち、白泡が伸びている場所ならば、離岸流が発生していると考えられます。

 

【潮の流れ】

地形の変化と同じように、潮流の変化にも魚は付きます。海面の浮遊物や潮目を読むことができますが、ルアーなどを投入すると流れを感じやすく把握できます。

 

【周囲の地形】

背後の山の変化もポイント探しの大きなヒントになります。特に山から下りてくる流水は、最強のポイントとなり得る可能性があります。

 

 

まとめ

広大なサーフでの釣りは、理屈抜きに爽快で、想像以上に多くの種類の魚を狙う事が可能です。

サーフは「ポイント」が見えにくい反面、釣り人の観察力や想像力次第で無限の可能性を秘めている釣り場となることでしょう。

このフィールドの理解を深める事で、釣りの幅が大きく広がること間違いなしです。

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