河川のデカシーバスといえば、秋の「落ちアユ(鮎)パターン」。
夏の産卵を終え、水温の低下と体力の低下と共に泳ぐ力を失ったアユ(鮎)が流されてくるような状態を「落ち鮎」と呼びますが、その落ち鮎を荒喰いしにやってくるシーバスを狙う釣りが「落ち鮎パターン」です。
このシーズンのシーバスのサイズは、非常に大きく、狙うアングラーも多くいます。
今回、落ち鮎パターンの攻略の鍵となる「リトリーブのコツ」やポイントとなる攻略法をご紹介します。じっくり釣りのイメージ駆りたてて読んでいただき、秋のハイシーズンを迎えてもらえたら幸いです。
落ち鮎パターンが成立するシーズン
水温や濁り、降雨など増水のタイミングなどで、毎年、若干のシーズンのズレはありますが、早いところで9月下旬~11月下旬・12月頃がシーズンで、最も釣れるハイシーズンとしては、10月中旬~11月中旬頃がベストです。
釣りスタイルを落ち鮎パターンに切り替えるタイミング
水温が15℃~18℃くらいの水温になってきたら、落ち鮎として鮎が落ちはじめるので、それくらいの水温を基準に切り替えると良いでしょう。一般的には、増水のタイミングが重なることで、鮎の産卵が始まります。
夏の鮎パターン・秋の落ち鮎パターンの違いとは?
夏場の鮎パターンとしてはクロスからダウンの釣りを主体に攻めますが、秋の落ち鮎パターンになると、上流側からアユが続々と流れてくるので、アップストリームにキャストしての釣り方が主体になってきます。
落ち鮎パターンで使用するルアーの種類
ルアーサイズはその地域の河川によりきりではありますが、基本的にはその河川の落ち鮎のサイズに合わせましょう。
一般的には、10㎝~18㎝くらいのフローティングがメインになります。ハイシーズンの落ち鮎は、年間でも一番大きいサイズのアユになるので、12㎝~15㎝くらいのフローティングタイプのミノ―やシンキングペンシルがベストでしょう。
落ち鮎パターンの釣り方「コツ」
アップに投げて、ラインスラッグだけをとっていく巻き方で狙っていきます。
川の流れが早いからとかそのような理由で、リーリングを早く巻いてしまう人は多いですが、基本的に「巻かない」を意識しつつ、ラインスラッグだけ軽く巻いていく程度で良いでしょう。
落ちアユを食わせるコツとしては、「リトリーブ」が重要な要素となります。
その他にも、その場の状況に合わせた釣り方も必要で、落ち鮎が少ない時のパターンとしては、ルアーを流芯部の流れに乗せながらダウンまでそのまま流す狙い方も有効です。
「流す!」ここがポイントですね!
ルアーを流すだけの良い状況もあれば、ダウンでルアーをガンガンに泳がして、アユを探しているシーバスにアピールする狙い方でも良い状況があります。
逆に、上流から落ち鮎がドンブラドンブラと流れてくるような状況では、ダウンでは中々ルアーに食ってきませんので、ルアーをアップから流してくる狙い方が有効になります。
その状況の見極めもテクニックとなり、その場その場での適応力を身に付けていく事も「落ち鮎シーズン」を制する重要な要素でしょう。
ドラグ設定
落ち鮎シーズンのシーバスはランカークラスも多く、かけてからのやり取りも非常に重要になります。シーバスをかけてからは激流の中を流れにのって、そのまま下流まで一気に走り出すので、ロッドを立てるなり、可能な限り魚に追いて行きながら、ヨレやヨドミの方へ慎重に誘導しましょう。
魚の動きに合わせて自分が動き、誘導することで、
確実にシーバスを釣るりあげることができます!
やり取り中のドラグ設定は重要です。
ロッドがしっかりと曲がってからラインが引き出されるくらいの設定を目安として、ロッドのベンドカーブ目一杯曲がるか曲がらないくらいでラインがでるくらいのテンションで落ち鮎パターンのシーバスに挑む事がベストでしょう。
落ち鮎パターンの魅力
ヒラスズキが落ち鮎を狙いに河川の中流域まで上がってくる地域もあります。
大抵のシーバスアングラーは、年間でも一番好きなシーズンと口を揃える程、この時期のシーバスは体長・体高ともに充実しています。シーバスの「長さ」も「重量」も最高潮となるシーズンです。
落ち鮎パターンのシーバスは、年間で最も大型を狙う事ができるシーズンとなるので、その強烈なバイトと引きに魅了されるアングラーが後を絶ちません。
静寂な夜空の中に河川の水流音を聴きながら、ヒュンヒュンと竿を振る「秋の落ち鮎パターン」は、日中ですら攻略法を考え込んでしまうほどシーバスアングラーを釣り中毒にする魅力溢れた一大イベントなのです。
もうすぐ秋。
季節の変化と共にやってくる河川シーバスフィッシングの一大イベントはすぐそこにやってきています。
ウェーディングの際は、くれぐれも注意しながら秋の釣りを楽しんでくださいね。