釣り番組などを見ていると、リールのハンドルを左巻きにしている人を良く見かけますね。

釣り場でも左巻きにしている人は、上手く見えてしまったりしますが、なんでリールを左巻きにするの?

今回は、これらの謎に迫るべく、右巻きでのデメリットなども併せて解説します。

 

もともとは右巻きリールでできている

日本人の左利きは10%ほど。

つまり釣り人の十中八九、右利きなのですが、ロッド(竿)とリールがセットになった釣り竿はほとんど右巻きに設定されています(ハンドルは右側についています)。

 

左手にロッドを持って右手でリールを回すのが、右利きにとって最も自然でしっくりくることから、釣りを初めてやる方は右巻きでスタートするのが普通になっています。

 

右利きの人は右手の方が指も器用に動かせますから、ロッドを左手で持って右手で魚を触ったり糸の絡みをほどいたりするので、このスタイルが一番しっくりきて当たり前なんですね。

 

中には「右利きなので左巻きから始めた」という方もいるかもしれませんが、9割の人が右利きである以上、右巻きでスタートするのは当然のことなんです。

 

 

かつては日本製のリールは右ハンドルだった

戦後、日本の釣り文化は近代化を続けていて、それまでの日本製のリールは右ハンドルだったそうです。

しかし、輸入された外国製のスピニングリールは左ハンドルの物が多く、各釣具メーカーは「外国人は左利きが多いから」という風に考えていました。

 

実際に海外のリールが左ハンドルだった理由はハッキリと分かっていませんが、日本の釣具メーカーは、このリールを「左右で自由に変えれる」ように設計しました。

こうすれば右利きでも左利きでも対応できるリールになると考えていましたが、もともと右ハンドルだったという理由から出荷時は右ハンドルの仕様で流通するようになります。

 

こういった理由で、初心者は右ハンドルで釣を親しみ始めるため、右リールで使っている人は初心者と思われるようになってしまっています。

 

 

左巻きの方が良い理由

では、何故釣りが上手な人は左巻きにしている人が多いのでしょうか。
理由は簡単です。

 

右手でロッドを操作するから

ルアーフィッシングは、特に「アクション」と言ってルアーを魚に似せた動きを意識します。
アクションが上手な人ほど、ルアーを狙いの魚にうまくアピールして、良い釣果を出せるんですね。

 

そのアクションはいろんな動きがあり、繊細な動きから大胆な動きまでロッドを操る必要があります。
つまり、利き手でロッドを握っていた方が、上手く操って理想的なアクションを付けれるんです。

 

また、大物がヒットしたとき、ロッドを強く上げたり魚の動きに合わせて竿先を動かしたりします。

それも利き腕である方が良いことからも、右手でロッドを持つためにリールの左にハンドルを付ける釣り人が多いんですね。

 

 

現在流通しているリールは左巻きに変えることができる

初心者の方はあまり気付いていないかもしれませんが、初心者用のリールも右巻きから左巻きに変えることができます

 

リールのハンドル部分はネジみたいに固定されていて、そこに回して外せるキャップがついています。

そのキャップを外すと、ハンドルがスポッと取れちゃうので、逆側に差し換えてキャップをするだけ。

 

子供向けのセットになった釣り竿でもほとんどが左右の交換ができますので、左巻きを練習したい方は気軽に左巻きにしましょう。

 

 

ルアーフィッシングは左巻きが良い!

ブラックバスを狙う釣り人はほとんどワームかルアーで釣っていますが、ほとんどが左巻きです。
ルアーやワームが着水したと同時にアクションを仕掛けたいので、利き腕である右手で竿を操るためです。

 

もちろん、海釣りの場合でもルアーフィッシングは左巻きが断然有利

そういえば意外と着水したと同時に魚が喰いつくことって結構あるよね。

なんどもキャスティングしていれば、狙った魚のすぐ目の前にルアーやワームを投げ込むこともあるし、その瞬間に自然な生き物の動きが出せれば、ガッツリ喰いついてくれるものです。

 

上手くアクション出来ずにワームを喰いちぎられるなんて、せっかくのチャンスが勿体ないですよね。

 

 

餌釣りは右巻きリールがいい

ロッドを右手に持ち換えさえすれば、特にリールのハンドルは左巻きが良いということはありません。
餌釣りやサビキなど、着水したと同時にアクションが必要のない場合、全然右巻きでも良いです。

むしろ、いちいち左巻きにする必要もないですね。

 

あと、右巻きのリールだったら、撒き餌の手返しが良く、竿を持ち替える必要がありません。
餌釣りは圧倒的に右巻きリールが良いと考えられています。

 

 

ベイトリールは右、スピニングリールは左が鉄則

上記で解説したように、ルアーフィッシングは左ハンドル、餌釣りは右ハンドルが有利。

 

右利きの方が多い日本において、エギングなどしゃくったりするのには力のより入る右手でやる方がいいに決まっていますよね。

大物がヒットするときも竿を支える手は力が多く必要ですから、大物狙いは左リールが普通です。

もちろんこれは、釣具のメーカーが試験に試験を重ねて開発した結果ですから、この一般論は間違いないと言っていいでしょう。

 

でも、ベイトリールでも左リールにしている釣りの上手な人はたくさんいます。

結果的にどちらが釣果が上がりやすいという確率論は存在しても、釣りが楽しくないと意味がないですから、自分に合ったやり方にすればいいだけですね。

プロでも右巻きの人はたくさんいます。

右巻きにこだわっていたり、右巻きで慣れ過ぎてしまっていたり、左利きだったり。

ルアーフィッシングなどの場合は、たしかに右利きの人は左巻きにするのが有利です。

左巻きの人の方が上手く見えたりしますが、釣りは自分が楽しければ良いのでいくら頑張っても左巻きに慣れなかったら右巻きで良いと思います。

左巻きと右巻きにハンドルを変えたりするもの、違った釣りの楽しみ方ができるかもしれませんね。

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