秋のハナイカシーズンは、まさに手軽に、誰でも釣れるというハイシーズン。
冬って、水温の低下とともにイカからのコンタクトは次第に減少していき、厳しいゲーム展開を強いられます・・・
そんな冬の時期のエギングは基本的にオフシーズンとなり、次は産卵前にあたる春先から再び、春のデカイカシーズンが始まっていきます。
ここでは、そんな低水温真っ只中の中でも「エギングしてイカを釣りたい!」というイカクレイジーなエギンガーの為に、釣れる・釣れないはひとまず置いといて、真冬にイカを釣るために必要なノウハウをまとめました。
冬のエギングに必要な要素や注意点、まずは、エギングという釣りの原点からポイント選択の注意点を考えてみましょう。
イカの時期
厳冬期のエギングは非常に厳しいです。
いばらの道を進む事を、まず認識しておきましょう。
エギングのメインターゲットである「アオリイカ」は、イカの中では暖かい海に住む暖海性のイカになります。
そのため、水温の低下する冬は活発に動き回らずに、ボトム付近の障害物や藻の中に身を寄せて、じっとしていることが多くなります。
地域によって異なりますが、初冬季から厳冬期に姿を見せるスルメイカ・ヤリイカ・ケンサキイカなどは、春先まで続きます。冬の時期に同じエギで釣れるイカであっても、色んな違いがあることも覚えておきましょう。
ケンサキイカ
胴の形が剣の先のようなので、この名前が付きました。関東ではアカイカ、小型のものをマルイカと呼び、初夏の代表的なターゲットになっています。
スルメイカ
強い引きが特徴のスルメイカは、筋組織が発達し、自分と同じ大きさの魚であっても平気で襲って食べます。
常に泳ぎ続け、日本の周りを回遊し続けます。大きいもので胴長60㎝程のものもいます。
ヤリイカ
お馴染みツツイカの代名詞。エンペラが槍のような形をしているのが名前の由来です。食味も良く、大きいものは1kgを超えます。基本的に光量に比例して居る水深が変化します。
ラインのコントロール
エギングのという釣りを一言で言えば、「ラインテンションをコントロールする釣り」といえます。
エギを操作しているのはもちろんの事、抱かせるまでのフォールに至るまで、その全てのシチュエーションでラインを操作する釣りになります。これがエギングという釣りの本質です。
まして、エギの場合、遠くに投げれば投げるほど、水中にあるエギの抵抗よりも出ているライン側の方の力が大きくなってしまいやすいでしょう。
エギを思い通りにコントロールする事は、この二つの抵抗を思い通りにコントロールする事でもあります。
エギングにおいて大切な事は、実はたったこれだけしかありません。
ルアーが持つ水中のブレーキ力（抵抗）が小さいエギだからこそ、外的要因を受けて大きくふくらんでいってしまうライン側の抵抗を少しでも抑えてあげるということです。
ポイントの絞り込み
前述している通り、総体的に水温が低くなってくるこの時期は、イカはボトム付近に多くなってきます。
ここで勘違いしないようにしたいのが、水が冷たいからボトムに居ることが多くなるのではなく、水が安定しているからこういった所に居るという事です。
大切なのは「水温の変動幅」ってことですね。
一日の間に上がったり下がったりするよりも、冷たくてもいいから安定している事が重要です。水温の安定した場所を探すことが、冬のエギングポイントを選ぶ第一条件になります。
具体的には真冬の時期は、水温が安定した場所がボトムで、「全体的にある一定以上の水深を有する深場が基本」となります。
冬イカは、足下から水深のある場所でかつ、薄らでも水が動く場所。全く水が動かない場所は、水が冷たいので冬のイカはこのような場所には居ません。
次に注意したいのが、ポイントの向いている方向です。
冷たい北風や北西風が吹き荒れる厳冬期のエギングは、ラインの処理にほとんど費やすので非常に厳しい状況になることが常です。
ラインの処理がしやすい方向からの風になる場所を選びましょう。
キーワードは、「追い風」と「向かい風」の二つです。
冬の向かい風は、飛距離も出ないので、できるだけ追い風に立つようにしてください。
地形的なピンスポットの風裏は、エギングが格段にしやすいので、同時に前述した「水の安定する場所」をポイントに選びましょう。
このような部分に気を付けて、ポイントを絞り込む事が、冬イカGETへの一歩となります。
つまり、釣りやすい場所に立つことが、最も釣り上げる確率が上がる最良の方法なのです。
さいごに
冬ならではのポイントや冬エギングの注意点を具体的に書いてきましたが、「冬イカのエギング攻略」はいかがでしたか？厳冬期にイカを釣りたいエギンガーの皆さんのお役に立てれば幸いです。
良い釣りの概念は、狙って釣ることができた、数が釣れた、などそれぞれの人により観点が変わってくると思いますが、イカを知ってオフシーズンである厳しい冬にイカを狙ってみるのもまた「良い釣り」になるかもしれませんね。
