家族との楽しいキャンプの最中、ふと・・疑問が頭をよぎったり、子どもたちに聞かれたりする事はないでしょうか?
普段からファミリーキャンプをしている方でも、改めて問われると悩んでしまう、アウトドアのちょっとした疑問に、バシッとお答え出来るように「7つのウンチク」をご紹介します。
木炭が長く燃えるのは何故なのか?
木炭の原料になる木が燃える理由として、熱されることで、中にあるガス(一酸化炭素・メタンなどの気体)が外に出てきます。
そこに大気中の酸素が結びつき、化学反応を起こすことで炎を発し、すばやく、あっという間に燃えます。これに対し、炭素以外の不純物がほとんどない木炭は、吹き出すガスがないので、炭素のみの固体である炭自体が燃えます。固体自体が酸素と反応して燃える時は、ゆっくり長く、炎を出さずに燃える為、炭は燃料として重宝されてきました。
木炭は、燃えているのが気体ではなく、
固体だから長く燃えるんですね!
火を見ると落ち着く理由
ノルウェーで焚き火の様子を12時間放送していた番組が、視聴率20%を超えるなど、火を見る行為は広く愛され続けてきました。
キャンプでも焚き火を囲んで語り合うのは醍醐味の一つですが、そもそも、なぜ人は火を見るのが好きで、眺めていると心が落ち着くのでしょうか。それは、「炎のゆらぎ」にあります。不規則な炎のゆらめきは「1/fゆらぎ」と呼ばれている不思議なリズムを刻んでおり、これは人間の鼓動のリズムと同じで、人間に快感を与える効果があるといわれています。小川のせせらぎやそよ風にも「1/fゆらぎ」があるといわれています。
火を見ると落ち着くのは、
リラックスのリズム「1/fゆらぎ」が出ているからなんですね!
クーラーボックスの冷たさが保たれる理由
クーラーボックスというのは、そもそも保温器です。保温器というと、魔法瓶などのイメージで、どこか温かそうに聞こえますが、何も温かさを保つだけのものではありません。
熱の移動を最小限にとどめる事を可能にしているのが、クーラーボックスに張り巡らされた断熱材です。気体は固体に比べて温度の変化を伝えにくいので、断熱材には気体が泡状にたくさん入っているため、冷たい物は冷たいまま、温かい物は温かいままでいられます。
断熱材によって温度が変わりにくくなっているからなんですね!
テントの歴史
アウトドア泊に欠かせないのは、何といってもテントです。
そんなテントの祖先が登場したのは、今から3000年以上前で、旧約聖書の記述に動物の皮を使った人類初のテントが出てきます。その後、モンゴル人のゲル・北アメリカ先住民のティピと、進化を続けてきました。古代ローマ時代には軍事用テントとして、今の「テント」の語源といわれる「テントリューム」が生まれ、中世から18世紀のヨーロッパではお店の店幕として活躍しました。こうした歴史を経て、現在の化学繊維を多く用いたテントに繋がっています。
テントは紀元前1400年頃の旧約聖書の時代から使われているなんて驚きです!
キャンプでBBQを食べるのはなぜ?
BBQの起源は、カリブ海に暮らすタノイー族を征服に来たスペイン人が、彼らの文化に影響され、塊肉の蒸し料理などを、バルバコアと呼んだのが始まりです。
この文化はアメリカに渡り、呼び名を変えつつ、肉の丸焼きがバーベキューと呼ばれるようになりました。この時、家族だけで食べきれず、隣人などをたくさん呼んで屋外でパーティをしていたことが、今日屋外でBBQをやる起源のひとつとされています。
キャンプでBBQするのは、歴史と慣例が現代でも残っているんですね!
キャンプファイヤーをする理由
ちょっとした焚き火と違い、大きく本格的な炎をあげるキャンプファイヤーは、盛大で美しいキャンプイベントのひとつですが、その目的は諸説あります。
人間は古来より火を神聖なものとして崇めてきました。ネイティブ・アメリカンたちは、火を神と繋がれる神聖なものと考え、炎を囲んで祈りを捧げてきました。その文化を戦後、GHQが日本の教育に取り込みました。そうした背景と火への人間の愛着が合わさり、今でも続くキャンプの人気イベントとして愛されています。
キャンプファイヤーをする理由は様々だけど、
その起源は新睦の儀式にあるんですね!
虫が光に集まる理由
静かなキャンプを邪魔する厄介者、それが羽虫たちです。
ブンブンとうるさい音を立てる虫たちは、なぜか人工の明かりに集まってきます。実はこれ、虫たちが人工の光を月明かりと勘違いしているために起こる現象なのです。
虫は方位を掴むために、月明かりを目安に、一定方向を設定して飛んでいるのですが、人工の光が近くにあると月明かりと勘違いして、ぐるぐると明かりの周囲を回り続けてしまいます。LEDライトは、虫が認識できない明かりなので、羽虫が集まってくる心配はありません。
虫が寄ってくるのは、月明かりと勘違いしてるからなのかぁ。
さいごに・・
以上、アウトドア7つのウンチクはいかがだったでしょうか?
普段、何げなく家族と楽しむアウトドアキャンプで、子どもたちが率直に抱く疑問は、大人のみなさんでも知らない事がいくつかあったのではないでしょうか。
ぜひこれらのウンチクを自分のものにしてアウトドアでドヤ顔してくださいね。
この7つのウンチクがお役に立てれば幸いです。