夏のキス釣りや防波堤のサビキ釣りなどで、よく釣れる外道の魚として扱われる「ゴンズイ」。

毒を持っていたり、見た目などから食べるのに適さないというイメージのゴンズイですが、実は非常においしい魚でもあります。

狙ってゴンズイを釣る人もいるほど美味で、そして危険な魚ゴンズイの食べ方をご紹介します。

 

毒針のある個所

 

刺されると激痛を伴い、漁師さんでも恐れるといわれる「毒針」を持っています。

 

その毒針のある個所は、「背びれ」と「ひれの両サイド(右側・左側)」の合計3箇所にあり、初心者の方が知らずに触って刺されてしまったというケースも多く、触れると非常に危険なので釣り上げてしまった場合は気を付けましょう。

 

また、ゴンズイの「体のぬめり」にも、ヒレ同様の粘液毒が含まれています。ウロコの代わりとして外敵から身を守るために、粘液毒で体を守っているので、この「ぬめり」にも注意が必要です。

 

背びれ・ひれ・ぬめりには要注意ですね!

釣り針を外すときなどは、

ゴンズイを踏んで靴底を貫通させないように気を付けてくださいね!

処理方法

 

①毒針を切り落とす

 

まず、「背びれ」と「ひれ両サイド」にある3箇所の毒針をハサミで切り落としましょう。

 

背びれには「かえし」も付いていますね!怖っ!

 

 

 

②表面のぬめりを落とす

 

毒針を切り落としたら、塩をゴンズイにたっぷり塗って、表面のぬめりを揉み落としていきます。この作業を怠ってしまうと「臭み」が残ってしまうので、しっかりとぬめりは落としましょう。

 

③もし刺されてしまったら

 

応急処置としては、刺さった患部を熱いお湯(45℃くらい)に1時間程浸けましょう。

 

万が一、ゴンズイの毒針が刺さった場合は、しっかりと対処しましょう。痛みや、もし吐き気などの症状が出た場合は、自己判断せずに、病院を受診してくださいね!

 

④捌く方法

 

ウナギやナマズをなどを捌く要領で、ゴンズイをまな板に目打ちするとスムーズに捌けます。背開きにして、内臓・背骨を取り除きましょう。そのあと、頭を切り落として身に残った背びれの骨も取り除きましょう。

 

ゴンズイ料理

 

外見的な見た目や体に持つ毒などで、釣り人から敬遠されがちなゴンズイですが、実はその身質は脂のたっぷりのっている白身で、蒲焼きなどにするとウナギのような食感に近く「ウナギ6割・アナゴ2割・ナマズ2割」というような肉質・食味。といえば、なんとなくイメージしてもらえるのではないでしょうか。

 

蒲焼き

 

やはり一番のおすすめは、蒲焼き。ウナギやアナゴと同じく、背開きにしたゴンズイの身を串刺しにして蒸します。蒲焼きの要領で、醤油・味醂・酒・砂糖の甘ダレを浸けながら、炭火で焼きます。

蒲焼き・白焼きすると、ウナギに匹敵するほど絶品といわれています。

 

素揚/天ぷら/フライ

 

揚げもの系の調理法もおすすめします。

 

背開きして、普通の天ぷらやフライの要領で衣を付けて調理します。

 

 

 

丸揚げして頭から尻尾まで食べることも可能です。

 

 

 

もともと美味しい白身の魚なので、旨味を閉じ込めふっくらと揚げる揚げ料理はゴンズイに合います。

 

また、天ぷらやフライなどは、ゴンズイ天丼ゴンズイバーガーなど、様々なゴンズイ料理にチャレンジできますので、お試しください。

 

 

ゴンズイは鍋も合います。ゴンズイを鍋にする場合は、塩ベースの味付けで背骨で出汁をたっぷりととりましょう。

 

吸い物

 

皮を引いたゴンズイをミンチにして青ねぎ・生姜のすりおろし・小麦粉などで団子にして、ゴンズイの背骨で出汁をとったお吸い物は美味です。

ムニエル

 

クレイジーソルトなどでしっかり下味を付けて、小麦粉を塗してバターでソテーするゴンズイムニエルは、意外にも美味しく食べられる料理です。ドライバジルをバターに混ぜ込みましょう。

 

まとめ

いままでは、外道魚としてリリースしていたゴンズイの意外な食べ方も知っていただけたのではないでしょうか?

ゴンズイの外見的な見た目や毒の危険な部分を適切に処理すれば、美味しく食べる事ができる魚です。「毒の針3箇所をとる」・「塩をたっぷりまぶしてぬめりをとる」・「背開きにする」の3つの手順でゴンズイを処理すれば、美味しい料理魚としても使えますので、機会があれば、ぜひともゴンズイ料理をお試しください。

 

前述しましたが、くれぐれも下処理の際は、注意してくださいね。

 

 

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